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特集

事務用PCのリプレイスについて

ITC本部:濱田 祥紀


はじめに

2019年7月から9月にかけて、学内に展開している事務用PCのリプレイスを実施した。現在、義塾内にて職員向けの事務用PCは全体で2,000台以上が稼働している。単純にPCを入れ替えると一言で言っても、機器の選定から各地区・各部署への配布、従来PCの回収、利用者側としても各種データの移行や従来PCのデータ消去等、相当な業務量が発生する。主に4年に一度の頻度で実施している本リプレイスであるが、今回も各部署の職員の皆さまに多大な協力を賜り、何とか終えることができた一方で、至らない点も多く、ご迷惑をお掛けしたことも多々あったかと思われる。今回のリプレイス作業について記録も兼ねて簡単ではあるが記載させていただく。

従来の事務用PCについて

2016年夏から使用していた事務用PCは2019年時点で使用開始から約3年という使用期間であったが、OSがWindows 7(2020年1月にMicrosoft社のサポートが終了)であっため、2019年夏にリプレイスを行うこととなっていた。PCについては3年の使用期間を経て、処理速度の低下、HDD故障件数の増加、在庫台数の逼迫などの問題も発生していた。

導入機器の選定

導入PCのOSはWindows 10となるが、基本的にはデスクトップ型を導入(部署都合によりノート型)という方針は前回同様であった。なお、セキュリティ面などを考慮して、OSについては半年に一度新たなバージョンがリリースされるSACモデルを採用した。

大きな変更としては、利便性向上を目指し、前回と比較して大幅なスペック増強を行った。高負荷なブラウザアプリ等の稼働にも支障がないようメモリ:16GB、CPU:第8世代Intel Core i5、SSD搭載として、事務用PCとしてはかなりハイスペックなPCの導入を決定した。

その他、前回のPCでは年数経過とともに初期導入台数では在庫が底をつきてしまったため、追加で導入を行った経緯があった。今回は追加導入を避けるために、300台以上の余剰を加味して導入台数を決定した。しかし、1年たった現時点で既に在庫数は半減しており、PC管理方法の課題に直面している。

事前準備から各部署への配布

部署にPCを配布する際には工場出荷時のPCをそのまま配布する訳ではなく、予め各種設定を行った状態のマスターイメージを作成して、そのイメージをPCに展開後、配布を行う。各部署のPC利用方法にて、イレギュラーな運用をされているPCもあり、それ専用にマスターイメージの作成を行い、設置までのフォローなど想定外の工数がかかるケースも多々発生した。

PC配布に際しては、前回リプレイス時に配布スケジュールに余裕がなかったことを受け、各地区3~4日を配布日数として設定し、作業場所もスペースに余裕のある大教室等を利用することにしたことで、比較的余裕を持って作業を行えたと思われる。配布順序的に大口である三田地区、信濃町地区を後に回したが、業者側でのPC事前準備(梱包開封、マスターイメージ展開など)が間に合わずに、配布作業の別動隊として信濃町地区で大量のPC事前準備を行うこととなったのは想定外であり、ITC職員にもかなりの負担となった。配布作業自体は各地区拠点より、台車(あるいはトラック)で搬送、部署へ配布(設置は部署へ依頼)の流れで、全体的に予定よりも早く終わることが多かった。

なお、利用者側から見ると、これまでもPCの配布後は従来PCと新PCの2台が同居する期間が発生していたが、2台ともデスクトップ型となるのは今回が初であり、保管場所について問い合わせをいただくことが多々あった。結果的に各部署にてスペース確保をいただくことで今回は対応できたが、留意すべき点の一つとして挙げられる。

各部署からの旧PC回収

これまで利用していた旧PCはリース品のため、全て返却する必要がある。今回デスクトップ型PCの回収は初めてとなったが、これまでのノートPC回収と異なり、以下の点に大変苦慮した。

・回収時の必要物品の確認(ディスプレイ、PC本体、電源ケーブル、付属品など確認点数が多いため)
・回収物品のスペース確保(付属品等も多く、スペースがかなり必要となった)
・ITC職員の肉体的負担(回収時は業者はおらず、全てITC職員で対応)

以上のことから、次回の回収時には業者のサポートも検討するなど回収方法の見直しが必要である。

今後に向けて

まず、今回のPCリプレイスを何とか無事に終えることができたことについて、関係各所の皆さまに改めて感謝申し上げたい。次回のリプレイスに向けては、イレギュラーケースで利用されている事務用PCの整理と回収作業の見直しの必要性を強く実感した。また、昨今マスターイメージの展開によるPC管理はあまり推奨されていないため、マスターイメージの事務用PC全台適用からの脱却を目指し、次回のPCリプレイスに向けて、事務用PCの在り方について今一度、根本から検討していく必要があると考える。

最終更新日: 2020年10月6日

内容はここまでです。