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提言

コロナ禍でのITCの活動

三田ITC所長:横田 絵理


2020年になってから未曽有の事態となったコロナウィルス感染の広がりは、大学の授業や会議、人とのコミュニケーション、業務の進め方などこれまでの日常生活の当たり前をあっさりと変えてしまいました。教員の立場でも、対面が当たり前と思い込んでいた授業が画面越しとなり、受講生の顔を全く見ず、自分の画像だけをみながら講義をするという経験もしました。

こうした大きな変化はあったものの、学生も教員も、比較的スムーズに2020年度の前代未聞の事態を乗り切ることができたのは職員の方のサポートあってこそと感じています。2020年春学期の授業を前にして、各部署や学生からの多様な質問、要望に対応し、各者の手さぐりでの試みをITCとしても支える毎日だったと聞いています。

2020年春、オンライン授業などで突如需要が高まったWebexについては、実は慶應として以前から契約をしていたとのことを、私は2020年のコロナ禍で初めて知りました。それまで使ったことがなかったからで、お恥ずかしい話ですが、その時に、ITCがその場その場のニーズに応えるだけでなく、先を見たサービス提供をしていたことを実感しました。加えて、利用者からのZoomへの強い要望にもいち早くこたえ、利用者も格段に増えたことはご存じのとおりです。

一方で社会のデジタル化も急速に進んでいます。教育現場のこれをITCは実務的に支えており、近年大きな問題になっているセキュリティインシデントについても、専門部隊ができたのちも、実務部隊であるITCとの連携が必要不可欠となっています。このようにITCの仕事は時とともに増え、しかも進化する技術へのたえざるキャッチアップも必要です。仕事がどんどん増えていますが、ITCの職員のみなさんはそんなにたくさんいらっしゃるわけではありません。もちろん協力企業からのサポート部隊の方々もおいでになりますが、そうはいってもこれだけの組織の黒子としては少数精鋭ではないかといつも心配になります。加えて最近の業務は、ITC組織の中だけで完結するものばかりではありません。学事、塾監局、メディアセンターなど仕事の専門化が進む一方で、仕事を進めるうえで横の連携もこれまで以上に重要になってきています。専門的には深く、業務的には広く、仕事を進めていかねばならないのです。

上記の動きは、2020年度だけのお話ではありません。今後もこれまで当たり前と思っていたことが突然できなくなってしまうことが起きたり、突然セキュリティインシデントが発生したりするかもしれません。その頻度は従来に比べることができないほど高く、ただいつ何が起こるか予測できないという難しさがあります。そのような中でも、少し先を見つつ、慶應義塾の学生、生徒児童、そして教職員のサポートができるように、ITCでは日々業務を行っています。黒子であるITCの活動を、ぜひとも、慶應義塾のみなさまにも、たまに意識していただければありがたいです。助っ人として思い出すのでもよし、PCを借りる、あるいはPCについて質問するときでもよし、学内Wi-Fiを使っているときでもよしです。各キャンパスのITCのWebサイトを見ながら、慶應のITの力を感じつつ、ご自身の学習、研究、業務などとの関係について、たまに思いをはせていただければとてもありがたいです。ITCは今後も慶應義塾のITに関する力強い黒子役を果たしていけることと考えています。

最終更新日: 2021年10月5日

内容はここまでです。